駅から家のほうへと歩いていき、先生と朝ご飯を食べた神社の前に着きました。





「ちょっと、ここで、話していこうか」





先生が私を引き留め、そう言いました。




どうして急にそんなことを言い出したのでしょう。




不思議に思いながらも、私は先生の横に腰を下ろしました。





先生は落ち着かない様子で、腕時計をちらちら見ています。




電車の時間を気にしているのでしょう。






「先生……もうそろそろ行かないと、終電が………」






私がそう言いかけたとき、先生の時計が、ピピッと音を立てました。




12時になったことを知らせる音です。





私はもう一度、先生に言いました。






「先生、終電、………っ」