「おはよう、春川」





「おはようございます、先生」






私が待ち合わせ場所に着くと、先生がにっこりと笑って迎えてくれました。





私がベンチに座って朝食の包みを取り出すと、先生も隣に腰を下ろし、






「今日はなんだ?」






と言って、ひょい、と覗き込むように顔を寄せてきました。





顔の近さにどきどきしながら、私は「サンドイッチです」と答えました。






「おっ、サンドイッチかぁ、いいなぁ」






いつもよりも明るく、少し高めの声を上げた先生が、まるで小さな子どものようだったので、私はくすくすと笑ってしまいます。





先生が少しいじけたように、「なんだよ、馬鹿にしてるな?」と呟きました。