「先生、明日、おかずは何がいいですか」





「んー、そうだなぁ……玉子焼きかな」





「ふふ、それじゃいつもと一緒ですよ」





「あ、そっか………」






考えてみたけど、春川の玉子焼きはすごくおいしいので、他に何も思いつかなかった。






「………まぁ、なんでもいいよ。


春川が作ってくれたものなら」






「………はい」






春川がちらりと俺を見上げて、慌てたように視線を前に戻した。





俺も、自分が言った言葉の意味がさすがに恥ずかしくなり、ごまかすように、






「あ、肉が食いたいかな。


生姜焼きとか………」






と、とってつけたように言う。




春川が目を細めて、「分かりました」と頷いた。