ボリボリと頭をかき、困ったような表情で、高広は遥に近づいた。


その後に、私達も続いて。


「やっと来たわね、高広……と、留美子に明日香」


目の前に現れた高広に笑顔を向け、私達には冷たく、蔑むような視線を向ける遥。


この目で見られると……「カラダ探し」を頼まれていた時の恐怖を思い出してしまう。


「あのなぁ、何度誘われても、俺はお前と遊ぶつもりはねぇからな？　待たれても困るんだよ」


その言葉に、遥の眉毛がピクッと動いたけど、それでも笑顔で答えた。


「そっか、それは残念ね。でも、一緒に帰るくらいはいいよね？　皆で……一緒にね」


「いやいや、遥、あんた何考えてんのよ。明日香をだましたあんたと一緒にって、ありえないっしょ？」


私もできれば一緒になんて帰りたくないけど……高広はそんな事までは考えていないようで。


「ああ？　ま、まあ、帰るだけならいいんじゃねぇか？　帰るななんて言えねぇし」


予想していなかった遥の言葉に、首を傾げてとまどった様子で了承してしまったのだ。


はぁっ……と溜め息を吐いた私達。