確かに遥の言う通り、「赤い人」が利用しているだけという可能性はある。
だけど、翔太の言いたい事もわかる。
美雪を信じて、「呪い」を解こうとしてるって。
にらみ合うふたりを止められるような、お互いに納得ができる答えを私は持ち合わせていない。
まだ翔太から詳しい話も聞けていないのに。
どうすればいいか悩む私の隣で、日菜子が控え目に手を上げた。
「あ、あのさ……『赤い人』が自由になっちゃうなら……その『赤い人』を成仏させればいいんじゃない?」
そうか……美紀の「呪い」を解くのなら、美子の「呪い」も解いてしまえばいいんだ。
だけど、翔太は首を横に振った。
「どうやってだよ。『赤い人』は美紀に囚われているんだ。『カラダ探し』に守られてるのは、参加者の命だけじゃないんだぞ」
それは翔太が出した答えなのかな。
確かに、白い服が血で真っ赤に染まったのなら、赤い服を手に入れた事になる。
それが「赤い人」の望みなら、成仏してもおかしくはないと思うけど……「赤い人」は存在し続けているんだ。