私達の計画を、遥はどう思っただろう。


驚いたような、バカにしたような目を私に向けて。


「『呪い』を解く……なんて、本気でできると思ってるの?」


今までにない、怒りに満ちた眼差しで私をにらむ遥。


何か悪い事を言ったかな?


遥を怒らせるような事は、言ってないと思うんだけど。


「うん……美雪が。友達が言っていたから、私は信じる。このヒビ割れた世界が壊れてしまうかもしれないけど、どうなるかはやってみないとわからないからさ」


「世界が壊れるなら……さっさと壊れればいいのよ。こんなひどい世界なら私はいらない」


間髪入れずにそう言った遥。


何を言っているの?


世界が壊れればいいなんて、私をだまして棺桶に押し込んだ遥の言葉とは思えない。


何度も高広を誘ってたし、楽しそうに見えたのに。


それでもこの世界は、遥にとっては何も価値を見いだせないものだと言うの?


「もしかすると……だよ。皆、世界がよくなる方に賭けて、『呪い』を解こうと……」


「神様にでもなったつもり? そんな都合のいい話があるわけないじゃない」