そして、再び生徒玄関前の広場に視線を落として、何かを思いついたように顔を上げたのだ。
「考えたくはないけれど……袴田君は、『赤い人』ではない誰かに殺されたんじゃない?」
突拍子もない遥の仮説に、心の中では「ないでしょ」と思ったけど……事故というならありえなくもないかもしれない。
「殺されたというより、死んでしまったんじゃないかな?たぶんだけど、中島君と小川君が武司を支えていて、『赤い人』が現れたから驚いて離れたとか。それで、どこかに頭を打って死んだんじゃ……」
「その可能性もあるわ。話を聞くしかないみたいね。あのふたりに」
自分でも驚くほどの閃きに、遥も納得してくれたようで、私達は教室へと戻った。
中に入って見回すと、日菜子の姿は見えるけど……小川君と中島君は電車通学のためか、まだ来ていない。
そんな私達に気づいてか、日菜子が席を立ち、こっちに近づいてきた。
「明日香、三神さん……本当に同じ日なんだね。朝のニュースが昨日見たのと同じだったよ。まだ信じられないけど」
「考えたくはないけれど……袴田君は、『赤い人』ではない誰かに殺されたんじゃない?」
突拍子もない遥の仮説に、心の中では「ないでしょ」と思ったけど……事故というならありえなくもないかもしれない。
「殺されたというより、死んでしまったんじゃないかな?たぶんだけど、中島君と小川君が武司を支えていて、『赤い人』が現れたから驚いて離れたとか。それで、どこかに頭を打って死んだんじゃ……」
「その可能性もあるわ。話を聞くしかないみたいね。あのふたりに」
自分でも驚くほどの閃きに、遥も納得してくれたようで、私達は教室へと戻った。
中に入って見回すと、日菜子の姿は見えるけど……小川君と中島君は電車通学のためか、まだ来ていない。
そんな私達に気づいてか、日菜子が席を立ち、こっちに近づいてきた。
「明日香、三神さん……本当に同じ日なんだね。朝のニュースが昨日見たのと同じだったよ。まだ信じられないけど」