楽しいし、皆美雪が好きなんだとわかる。


誰とも話をしようとしなくて、私としか話さなかった美雪が、こうしていろんな人と話すようになった。


美雪に「カラダ探し」を頼んでよかったな。


先日の「カラダ探し」と違って、皆とのつながりが強くなったみたいだから。


そんな事を考えていると、話は美紀の「呪い」の事に。


「カラダ探し」の時、美雪が「赤い人」に聞いたという場所。


そこに来いと言われたけど、どこに行けばいいのかわからないのだ。


美雪がわからない……となると、誰もわからない。


美紀の「呪い」も、美子の「呪い」も、肝心な部分がわからないままこの日を迎えていたのだ。







お弁当を食べ終わり、私達女子3人は工業棟のトイレで用を足し、西棟に戻って階段を上っていた。


すると、留美子が南田先生に呼び止められて、大職員室にお説教を受けに行く羽目に。


そんな留美子を見て、口を開けて動きを止める美雪。


別に留美子が呼び出されるのは不思議な事じゃないと思うんだけど……美雪はどうしたのかな。


「美雪、どうかした? 早く行こうよ。高広と翔太が待ってるよ?」


制服の袖を引っ張り、うながすけど美雪は動かない。


「ちょっと待って、明日香……今、わかった気がするの」