あとふたつ。
カラダが見つかれば、そこで「カラダ探し」が終わってしまうから。
今回は誰が棺桶の中に入るのだろう。
以前は、誰も犠牲にしたくないと、私が入るつもりだったけど、いざ解放されると欲が出てしまう。
私は「呪い」を解きたいから入りたくない。
でも、だからと言って他の誰が入ると言うのだろう。
……考えていても仕方がないか。
階段を越えて、たどり着いた私達の教室。
ドアは開いていて、幸恵に見つかる可能性は低いと思う。
低いとは思うけど……これじゃあ西棟に私達がいる事が丸わかりなんじゃないかな?
一階と二階の教室のドアが開いているんだったら。
遥もそう言っていたけど、実際に見てみると本当にそう思う。
教室の中に入って、携帯電話の照明を室内に向けた時……私の身体に冷たい衝撃が走った。
前から二番目……幸恵の席。
そこに置かれているグロテスクな断面の物体。
心臓の鼓動が早くなる。
考えるまでもなく、あれは……カラダだ。