その言葉が、重く私にのしかかった。
私のせいでカラダの場所が移動してしまったんだ。
いつか見つかると思っていたけど、とうとうここまで見つからなかった。
もしも残りの場所にカラダがなかったら……。
「まあ仕方ねえな。さっさと行くぞ、今日で終わらせるなら、あの化け物をぶっ殺してやるぜ」
すでに戦う気満々の武司。
今日で終わるにしても、「赤い人」に殺されてしまえば、記憶を失ってしまうんだよね。
そうなったら、また魂が抜けたような状態になるのかな?
だとしたら、武司には生きていてもらいたい。
「まだ終わると決まったわけじゃないよ。あとふたつ、カラダを見つけるまでは終わらないんだからね」
すかさず釘を刺した小川君。
「わかってんよ。おいテメェら、しっかり探せよ。今日でふたつ、見つけんぞ」
「あなたに言われるまでもないわ。残った場所にカラダがないなんて考えない。ふたつ、見つけるからね」
遥の言葉に、皆うなずいて生徒玄関に向かって歩きだした。