武司は何を言ってるんだろう。
その言葉の意味もわからないまま、武司の視線の先を追ってみると……。
幸恵が這ったせいでスカートがめくれ上がり、パンツが丸見えになってしまっていたのだ。
それも、チラリ……なんてものじゃない。
慌ててスカートを下ろし、脇腹を押さえて身体を起こした私は、文句のひとつも言えずに呼吸を整える事しかできなかった。
「そ、そんなわけ……ないじゃない」
ただ、そう言う事がやっとだった。
武司の助けを借りて、何とか部屋まで移動することができた私は、壁にもたれて休んでいた。
武司と結子は私の前に腰を下ろして、不思議そうな表情を浮かべている。
「でよ、お前は幸恵が頼みに来る時にひとりだと怖いから、ここに来たって言うんだろ? だったら、もう頼まれたんだから帰れよ」
「それにしても災難だよねぇ。また『カラダ探し』をやってるなんてぇ」
口々に思っている事を私にぶつけてくるけど、返事をする余裕がないよ。
お尻はともかく、脇腹の痛みが引かない事には動くのも辛い。