嫌われていても、私達はカラダを全部集めないといけないのだから。
「ああー……生き返るー」
頭と身体を洗い、湯船に浸かった私は、押し出されるように声を出した。
少し熱めのお湯。
それが身体中をチクチクと刺激して、なんとも心地いい。
中学校の修学旅行で、同じセリフを言って理恵に「なんかおっさんくさいよ」と言われたっけな。
のんびり浸かって、お風呂から上がったらすぐに寝てしまえば、幸恵が頼みに来ても気づかないですむから。
「今日で生産棟を終わらせて、明日くらいには西棟と東棟も調べられるかな。私は……体育館を調べようっと」
生産棟は、どこまで調べたかわかっている遥達に任せよう。
私と武司、できれば中島君は体育館を調べて、東棟の三階にでも行くかな。
たぶん遥もこんな予定に違いない。
なんて、頭が悪い私が考えてても仕方ないんだけど。
それにしても気持ちいい。
乳白色のお湯が、ねっとりと私の身体を包み込んでくれているようだ。
この感覚に包まれて眠りたいな……なんて考えていた時だった。