留美子はどう見てもひと言で表すとおてんばなんだけどなあ。
いい意味でも悪い意味でもさ。
「留美子、お前よ、人を見た目で判断すんなよな。俺は小川は悪くねえと思うぜ? 少なくとも、中島なんかよりはな」
「えー!? あんた、目ぇおかしいんじゃないの? どう見ても中島っしょ」
だから、見た目じゃないって言ってるのに……留美子は外見でしか判断しないんだから。
高広も、留美子のその言葉に呆れたのか、箸をくわえて黙ってしまった。
そうとも気づかずに、留美子は不機嫌そう。
「あーあ、いつになったら現れるのかね。あんたらよりも強くて、すごく男らしい、私の事が大好きなイケメンは」
「一生無理だな……」
留美子の言葉に、すかさず高広が呟く。
「ま、せいぜいいたとしても、俺にパシリにされる、女なら誰だっていいって下衆野郎じゃねぇのか?」
武司が追い打ちをかけるように、留美子に箸を向けてバカにしたように言った。