まあ、私は先に食べているんだけどね。
チャイムが鳴ると同時に武司も起き上がり、屋上にやってきた結子に手を伸ばしてお弁当を要求していた。


まるで夫婦みたいだな。


高校を卒業したら結婚するのかなあ。


それとも、呆気なく別れたりするのかな?


それも、「カラダ探し」を終わらせて、明日がやってこない事にはわからない。


「あーもう、いちゃいちゃしちゃってさ。武司と結子っしょ? 高広と明日香、翔太は美雪がいるとして。あと、余ってるのは……」


次々と箸を向けて、退屈そうに呟く留美子。


そして、それが小川君で止まると、プルプルと震えだしたのだ。


「小川君いいじゃない。優しいし、おとなしいし。留美子みたいなおてんばには、小川君くらいドッシリしてる人の方が似合ってるよ」


私がそう言うと、小川君が照れたような微笑みを浮かべた。


「マジ勘弁しろっつーの! ドッシリなのは体重だけでしょ!? キモヲタと似合うとか、いい加減にしてよ! それにおてんばって……言葉のチョイス古くない?」


本気で怒ってるよ。


留美子にここまで言われて小川君は落ち込んでるし、言葉のチョイス古いかなぁ?