「皆、起きて! いつまでも寝てると殺されちゃうよ!!」
私の声に驚いたようで、小川君と中島君が慌てて飛び起きた。
「も、森崎さん!? な、なんで俺の部屋に……」
そこまで言って、ここが自分の部屋ではないと気づいたのだろう。
顔をしかめて周囲を見回し、何が起こったのかわからない様子の中島君。
「え……う、うわっ! な、中島君!?」
小川君なんて、隣にいる中島君に驚いている。
武司は……寝てはいないようだけど、私の声にピクッと反応はしたものの動いてくれない。
「武司。ほら、立ってよ! また『カラダ探し』が始まるんだよ!」
ダラリと垂れ下がる腕をつかんで、何とか立ち上がらせようとするけど……私の力じゃそれもできない。
「それにしても、トロい奴に乱暴者、気分屋に性根が腐った奴、そして明日香。まともに『カラダ探し』をさせる気がないのかしらね」
私達を次々と指差して、苦笑する遥。
私だけ、存在そのものを否定してない?
別にいいんだけどね。
そんな事を言ってる暇があるのなら、小川君と中島君に説明してほしいよ。



