「カラダ探し」を今、やっている私は入れなくて、過去にやった事がある高広と八代先生は入る事ができた。


地下室に、黒くて怖い人を追い払うための何かがあるというのなら、「カラダ探し」をしている間は手の打ちようがない。


「やっぱり黒くて怖い人は美紀ちゃんが嫌いなんだ。じゃあ、遊びが終わってからでいいから、追い払ってくれる?じゃないと、いつか美子ちゃんが逃げちゃうよ」


遊びが終わってからって……「カラダ探し」が終わってからって事だよね?


地下室に入るにはそれしかないと予想はしていたけど……。


それってつまり、万が一命の危険があった時には、そのまま死んじゃうって事だよね。


できるならやりたくはないんだけど、美子が逃げるというのは気になるな。


「美子が逃げるって、どういう事なの?」


机の引き出しを開けながら、聞ける事は聞いておこうと尋ねる。


「美紀ちゃんの世界が壊れそうなの。壊れちゃったら、美子ちゃんが外に出ていっちゃうから、止められなくなるの」


もしかして、私達が美紀を棺桶に入れようとしたから、そんな事になっちゃったの?