だけど……幸恵が私に頼んだその日に言うなんて。


まさか……。











「幸恵にさ、『私のカラダを探して』って言われたんだけど……」










嫌な事とは、この事だったんだ。


日菜子は、こういう話が苦手だと思う。


怖いもの見たさで怪談話を聞く事はあるけれど、いつも途中で耳をふさぐ。


そんな日菜子と「カラダ探し」か……理恵を思い出してしまうよ。


「本当に幸恵に言われたんだよね? 他の人に言ったわけじゃないよね?」


「う、うん。私の名前も呼んだから間違いないよ。何? あれってただの怪談話だよね? 明日香、なんか怖いよ……」


気づけば、日菜子の肩をつかんで話をしている。


怖がらせてしまった事を反省すると同時に、この程度で怖がる日菜子に、本当に「カラダ探し」なんてできるのかと不安になった。


私にできる事は……これから、何が起こるかを教えてあげる事だけ。


「日菜子。残念だけど、夜中の0時になったら、私達は学校に呼ばれるんだ。そして、幸恵のカラダを全部見つけるまで同じ日を繰り返して、毎日死ぬ事になる」