あんな事を言っていたのに。
「ほう? テメェは何か? 心配している奴の腹を踏むのか? ……だったら俺も心配してやるよ。これから地獄に行くテメェの心配をよ!!」
久しぶりに聞いた武司の怒号と共に、つかんでいた足首をグイッと上に上げて、中島君を地面に倒す。
そして、その中島君の腹部を容赦なく踏みつけた。
「100回死んでも許されると思うなよ、ゴルァッ!!」
「た、武司! ストップ! ストップ! それ以上やると本当に死んじゃうよ!」
怒り狂って中島君を踏む武司に駆けより、私はそれを止めるために武司を力一杯突き飛ばした。
「な、何しやがる! 殺すためにやってんだよ! 邪魔すんな!」
地面に倒れた中島君を見てみると、腹部を押さえて悶えている。
これから「カラダ探し」をしなきゃならないっていうのに。
中島君が死んだら、武司が戻った意味がなくなってしまうよ。
何度も中島君に襲いかかろうとする武司を小川君とふたりで止めて、なんとかドアが開くまでに落ち着かせる事ができた。
「あぁ? 俺があのゴミと一緒にカラダを探すだと? お前の頭は大丈夫かよ」