そう考えると申し訳ない。
私が仕組んだ事じゃないとはいえ、皆には迷惑をかけたよね。
そんな事を考えながら歩いていると……。
「ちょ、ちょっと明日香ぁ!! 置いていかないでよ! 約束忘れたの!?」
背後から声をかけられて、私は首を傾げて振り返った。
そこには、慌てた様子で私に駆けよる日菜子の姿。
……あ!
「ひ、日菜子ゴメン!! すっかり忘れてたよ!」
一緒に買い物に行くんだった!
でも、考えてみれば、「カラダ探し」をさせられるなら、この買い物も毎日繰り返す事になるのか。
「ああ、そう言えば朝に言ってたな。買い物に行くんだろ? 行ってこいよ」
いつもの交差点で高広達と別れて、私は皆に手を振った。
久しぶりに日菜子とふたりで歩く大通り。
「それで、どこに買い物に行く? やっぱりいつものとこ?」
「はぁ……明日香を追いかけたら疲れてさ。買い物は明日にして、どこかで休まない?」
「別にそれでもいいよ。本当にゴメンね、走らせちゃってさ。どこに行く?」
と言っても……休める場所なんて、ここから一番近い場所は私の家。
ファストフード店やファミレスもまだ少し歩かなきゃならないし。



