それまで私は、屋上で待つ事にしたけど……話が終わり、戻ってみると誰もいない。
まさか小川君を連れて3人で遊びに行ったわけじゃないだろうけど、行くなら言っておいてほしかったよ。
「トイレだって言ったから、早く帰ってくると思ってたのかな」
うーんと唸りながら考えて、大の方だと思われていたならどうしようと、今更になって恥ずかしくなってきたよ。
遥と日菜子は別にいいよ?
だけど小川君かぁ……。
ここにいてくれたら、八代先生から話を聞いてたって言えるのに、どうしていてくれないかな。
考えても仕方がない。
八代先生と約束してしまったし、一度帰るとまた学校に来るのは嫌だから。
退屈だけど、放課後まで待つしかないか。
武司はもう大丈夫として、美紀の「呪い」は美雪に任せるでしょ。
私がする事は……美子の「呪い」を解く準備と、黒くて怖い人を追い払う事。
そんな事ができるかどうかはわからないけど、やってみるしかない。
誰も手伝ってくれなくてもひとりで。