だけど、中島君に殺されていたと言うなら話は別だ。
何とかして立ち直らせたいけど、どうすればいいかがわからないのだ。
「そうか……何かあれだな。明日香が頼まれたのに、俺は頼まれてないのがムカつくな」
悔しそうにしているところは変わらないな。
「でさ、武司が学校に来てないじゃない? あれさ、あゆみちゃんが死んじゃってて、落ち込んでるんだけど……武司も『カラダ探し』のメンバーなんだ」
高広はさらに驚いたような表情を浮かべて。
何度も口を開いたり閉じたり、言葉を探しているような感じで……。
自分が頼まれなかったのに、武司が頼まれたという事が悔しいのだろう。
探して探して出した言葉に、その感情が込められていた。
「役に立ってるのかよ……武司だろ? また暴れてるんじゃないのか? 何か不安だぜ」
その不安、的中してると思う。
暴れているわけじゃないけど。
「それがさ、全然動かないの。毎晩、一歩も動かないで殺されちゃうんだ。一緒にやってるメンバーが、武司に恨みがあるみたいでね、その人に2回殺されたんだよ」
「何? 武司の野郎、殺されても何もしねぇのかよ。そいつ、明日香には何もしてねぇだろうな?」