私は一度、「カラダ探し」をさせる側になったからわかる。


残りのメンバーは、このクラスの中の誰か。


幸恵に頼まれた人が、あと4人いるはずなのだ。


どうせなら、「カラダ探し」を知っている高広や翔太が選ばれていてくれたらいいのに。


でも、この様子じゃ、高広は頼まれていないんだろうな。


遥と一緒だなんて、私は本当にどうすればいいんだろう。


ずっと「カラダ探し」の事を考えて、ぼんやりとしたまま昼休みになった。








「明日香、ちょっといい?」


昨日と同じように屋上でお弁当を食べるつもりだったけど、教室に戻ってきた遥が、私にそう話しかけてきた。


「……な、何? 今から屋上に行くんだけど」


お弁当箱を取り出して、心配そうに私を見る高広を前に、遥は答えた。


「そんなにのんびりしていていいの? 私達は、『カラダ探し』をさせられるのよ。他に誰かが頼まれたところを見てない!?」


バンッと机に手を突いて、私に顔を近づける。


「知らないよ……私は今まで、幸恵が言ったのは冗談じゃないかって思ってたし。もしも、『カラダ探し』をする事になっても、皆で協力すれば……」


「あんた、甘いんじゃないの!?」


私の言葉を遮るように、もう一度机を叩いて迫る遥。