……どういう事?
話がさっぱり見えない。
ずっと家にいるって……何十年前の話よ。
「も、もういない……はずだよ。だって、美紀ちゃんが生きていた時の話でしょ?」
幽霊にこんな話をしているなんて……。
「カラダ探し」の中ならともかく、自宅の私の部屋でなんて。
気味が悪くてたまらない。
「んーん、まだいるよ。今でもまだ、美子ちゃんを探してるから、助けてほしいの」
美紀の話は要領を得ない。
助けてほしいって、私に怖い人をどうにかしろって事?
よくわからなくて、詳しく教えてほしいと思い、口を開くと……。
その時が訪れてしまい、目の前の景色と、身体に感じる気温が変わってしまったのだ。
中途半端に美紀に頼み事をされて……釈然としないまま「カラダ探し」が始まってしまった。
「ああ……まだ話の途中だったのに……」
美紀と話をしたいわけじゃない。
だけど、続きがありそうだったのに中断されると気になるよ。
なんて考えていても仕方がない。
「カラダ探し」が始まってしまったんだから。
ちょうど座っていた私は、辺りを見回して皆が起きているかを確認した。