『今、三神さんの家にいるよ。明日香も来る?』






遥の家か。


どこにあるのかもわからないけど、謎だらけの遥の家は、興味があった。


『じゃあ行こうかな? 遥の家ってどこにあるの?』



と、メールを送り、初めて行く事になる遥の家を想像して、ちょっとワクワクしながら食べ始めたお弁当を急いで口に運ぶ。


「どこにいるって? 今の、香山だろ?」


「うん。日菜子は遥の家にいるんだって。どんな家なのか気になるよね」


誰かの家に行く時、どうしてこんなにテンションが上がるのだろう。


遥は友達と言うほど仲がいいわけじゃない。


今回の「カラダ探し」がなければ話もしたくないくらい嫌だったけど、話してみればそれほどでもなかった。


なんて考えながら、お弁当を食べ終わった頃になって、日菜子からの返信が携帯電話を震わせた。


お弁当箱をカバンの中に入れて、メールを確認すると……。




『ごめん、三神さんがダメだって。誘ったのに本当にごめん』