カラダを見つけてこんな事を言われるなんて思っていなかったのだろう。


明らかに中島君の顔に、動揺の色が見える。


「頭悪いと人間じゃないのか？　だったら俺はどうなるんだ？」


「高広は自分で頭が悪いってわかってるから、いいんじゃない？」


今は中島君の話をしてるんだから、高広は気にしなくていいのに。


話がややこしくなってしまうから。


「いい？　カラダを運んでいる途中で殺されて、誰もそれを棺桶に納められなかったら、そのカラダは新しい場所に隠されるのよ。だからホールに近い場所は最後に調べる。その足りない頭で理解できた？」


「そ、そんなの知るか！　必要な事なら最初に言えよ！　何でもかんでも俺のせいにするつもりか！?」


ダメだ……「カラダ探し」を知っている人と知らない人とでは。


いや、遥が相手では誰も口では勝てないかもしれない。


「あんたのせいでしょ。何？　一日でカラダを全部見つけるなんて言っておきながら、ひとつ見つけただけでいい気になって。自分が言った事を実行できなかったんだから恥じるべきじゃない？　本当に一日でカラダを全部見つけていたら、私の忠告なんていらないはずよね？」