この事に関しては遥も非協力的だし、高広だって美雪を待っているだけ。


日菜子と小川君が手伝ってくれると言うなら、3人でやるしかないかな。


何とか皆を説得して、話を聞くだけでもと、旧校舎に移動して職員室にいる八代先生に手招きをして呼び出した。


授業が始まっているのに、私達がここにいるのはまずいという事で、階段で話をする事になった。


「森崎さん、もしかして……授業中なのに僕を訪ねてくるって事は、またアレだったりするのかな?」


「あはは……そのもしかしてだったりします。先生には何度も助けてもらったから、今回も助けてくれないかなー……なんて」


私が知っている中で、八代先生以上に「赤い人」について知っている人はいない。


「呪い」を解くとなれば、なおさらだ。


「この不気味な先生がいったい何を知っているの? 『カラダ探し』の事を知っているのはわかったけど、『赤い人』をどこまで知っているというの?」


相変わらず、先生に対してでも高圧的な態度の遥。


「ぶ、不気味とは失礼だな……まあいいけどね。『赤い人』の事を知りたいのかい? 僕が教えられる事があるかな」