それならいない方がスムーズにカラダを探せる。
遥を加えた4人で学校に向かいながら、どうするのが一番いいのかを考えながら、チラチラと遥の顔を見ていた。
「何よ。自分の愚かさに気づいた? 謝らなくていいから、次は殺しなさい」
遥の言っている事を間違ってるとは言わないけど、人の腕を切っただけで動けなくなる私には無理だよ。
そう考えていると……。
「だったらさ、私達がやったみたいにだませばよくない?どこに行くって嘘ついてさ、別の場所にいるの」
留美子が私と遥の背後から、そう声をかけたのだ。
「武司をだましたやつな。それだったら大丈夫かもな」
今回はふたりは部外者。
そのふたりが私達のために考えてくれている。
「まあ、参考にさせてもらうわ。成績優秀な中島君が、万年最下位争いの袴田君みたいに簡単に引っかかってくれるとは思えないけど」
全員が協力しなきゃならないのに、人をだます事を考えなきゃならないなんて。
あ……まだ遥にあの事を言っていない。