私が死ぬ事は必然だった。


「カラダ探し」で動かなければ、どうなるかなんてわかってるはずなのに。


助かるために振るったナイフで中島君を傷つけて、心の中に芽生えた罪悪感で身体が動かなくなってしまった。


夢であってくれたら、どれだけ気が楽か。


いつものベッドの上、目を開けた私は左手を顔の前に上げてみた。


カタカタと震えて、私の意思では抑える事ができない。


寒さや恐怖で震えているのとは違う。


自分がやった事を後悔して、不安でたまらないのだ。


私がやった事は間違っていたのかな。


それとも正しかったのかな。


どちらにしても、あの場所であっさりと殺された私を、遥が許すはずがないよね。


「はぁ……学校に行きたくないな……」


ベッドから足を下ろして身体を起こした私は、頭を抱えて溜め息を吐いた。


中島君が悪いとはいえ、間違いなく責められるだろうし、遥にも文句を言われるだろう。


弱った心で、それを受け止められそうにないよ。


壁にかかっている制服をチラリと見て……私はどうするべきか、時間ギリギリまで考え続けた。