「髪の毛も足もまっかっか~」
膝が笑っているのが、倒れていてもわかる。
逃げられもせずに、「赤い人」に殺されてしまうんだろうなと諦めてしまっている。
「どうしてどうしてあかくする~」
でも、死ぬ前にひとつだけ。
これは確認しておかないと後々大変な事になる、ぬいぐるみの中。
「どうしてどうしてあかくなる~」
後ろから回されて、私のお腹の上に置かれているぬいぐるみを触ってみた。
「お手てをちぎってあかくする~」
柔らかくて、遥の頭部が入っていた時のような硬いものはないように思えるけど……。
「からだをちぎってあかくなる~」
大丈夫だと安心して、ぬいぐるみの頭と胴の境目を触った時……。
私の手に感じる、確かな反発力。
「あしをちぎってもあかくなる~」
う、嘘でしょ?
この感触はまさか……。