高広が好きな私はともかくとして、留美子までバカにされてると感じているのかな。


次の「カラダ探し」なんて、あってほしくはないけど、その気持ちは痛いほどわかった。


そんなふたりを見ながらしばらく歩いて、私達が大通りから小さな道に入る所で遥と別れた。


遠回りしてでもついてくると思ったけど、そういうわけでもなさそうで、何だか不思議な感じがした。


その後、怒った私と留美子は、高広と話をしないまま家に戻った。


何が私達を怒らせたのか、ひとりで考えてみればわかるだろう。


高広は鈍感だから、もしかするとわからないかもしれないけど……美雪が目覚めるまで、私は高広と付き合うつもりはないからそれでもいい。


部屋に戻って、カバンを机の上に置いた私は、制服のままベッドに横になった。


携帯電話を取り出して、画面をぼんやり眺めながら。


あんなに怒ったから、高広からメールでもあるかな?


なんて期待して。


それにしても、この時間のベッドはどうしてこんなに気持ちがいいんだろう。


布団の中に入ったら、すぐにでも眠れそうだよ。


高広からのメールを待っている間に、私は部屋着に着替えるために起き上がった。