揺れる椅子にみなみは丸い目のまま。
顔は渋いけど、何も言わず椅子の揺れを味わってる。

これは、お気に召したのか?

その後、私がプレイマットを組み立てる10分ほど、みなみはイイ子でバウンサーに乗っていた。
まだ自分で揺らすことは出来ないけど、視界が大好きな縦抱っこに近付き、嬉しいみたいだ。

お得意の仏頂面からは快も不快も全く読み取れないんだけどさ。


「みなみー、今度はこっちも試してみよー!」


私はガードを外し、みなみを抱き上げる。

そして、プレイマットの上に仰向けに転がしてみた。


みなみは頭上に回る某パンのキャラクターのモビールをずっと見つめている。

マットは正方形で綿入りの支柱が天辺でクロスして、四方を支えている。

カシャカシャいう床やチリチリ鳴る柱。
カラフルな色使い。
微笑むパンの彼!

どれもみなみの気を引きそうなものばかりだ。