もちろん、そんなことを考えてしまう自分に自己嫌悪を感じ、実質的に離れる環境もないから、毎日のお世話に追われるばかりだった。

だから、ゼンさんの申し出は涙が出るくらい嬉しいんだけど……。


「ホントに……いい?」


「いいって言ってるぞ。どうせなら、買い物ついでにお茶でも飲んで休憩してこい。そのくらいの時間、俺がどうにかする」


ゼンさん……、嬉しいよう……。


私は感動とともに、俄然ワクワクし始めた。

やった!ひとりで買い物!
当たり前のことがものすごいイベントに感じられた。