翌日土曜日。みなみのお宮参りがこの日だった。

生後1ヶ月の赤ちゃんが神社でご祈祷してもらうこの行事。
女子は生後33日にやるのが本当らしいんだけど、出産が7月末だったこともあり8月中は避け、9月半ばのこの日程にした。


ものすごく張り切っているのは我が社の社長だったりする。
広告代理店・アプローズ(株)の社長、外丸了司(とまるりょうじ)はゼンさんの親代わり。
つまりはみなみにとってはおじいちゃんも同然の人だ。

独身で家族もいないこの人、もうとにかくみなみにメロメロで、産まれてから何度も会いに来てくれている。
ゼンさんが言うには、社長デスクにはみなみの数々の写真がデジタルフォトフレームで延々リピートされているらしい。


今回のお宮参りは社長と私たち親子だけ。

実家の両親は、うちの母が体調を崩して来られないのだ。
父ははっきり言わなかったけど、どうも母は私たちのお世話を頑張り過ぎて、帰ったら風邪をひいてバタンと寝込んでしまった様子だ。

日程を変更しようかとも言ったけど、またいつでも会えるからと遠慮されてしまった。
たぶん、社長も参加すると聞いていたから、花を持たせてあげたかったんだと思う。