私たちは、お義母さんが疲れて眠ってしまうまで、そうしていた。職員さんに任せて、部屋を後にする。


施設を出る頃は夕暮れで、家路を急ぐ鳥の群れが空を横切る。
私たちはそれを見るでもなく見送った。

みなみはぐっすりと眠っていた。
今夜の宿に移動するため車に向かって歩き出す。


次にお義母さんに会えるのはいつになるだろう。

いや、また近いうちに会いにこよう。社長と4人で会いに来ればいい。

ゼンさんはもう大丈夫だ。

みなみがゼンさんとお義母さんを結んでくれた。
そのことが私には、何より嬉しかった。