新年3日に母たちは帰って行ったけれど、母たちを駅まで送り、私は暗澹としていた。

また始まるのだ。みなみと二人きりの世界が。

この数日、両親がだいぶみなみをかまってくれた。ゼンさんも休みだったし。

だけど、両親は帰り、ゼンさんは明後日から会社。

みなみと一対一の生活が始まる。


怖い。

私はみなみをぎゅっと抱きしめた。

柔らかなぬくもり。
もっちりとした肌にポワポワの薄い髪の毛。
栗色の瞳、ゼンさんに似た眉毛。

大丈夫、私はきちんとみなみを愛せる。


呪文のように思った。
いや、願った。