「私はこれから上の階でお産の進行を見てくるので、マッサージは時田さんがやりますからね」


天地さんに代わり、ずいっと前に出てくる時田さん。
いいよ、助産師さんたちの腕は信頼してるんだから。


「少し痛いですよ」


時田さんの前置きに嫌な予感がする。
信頼は……してるけど、痛いんだ、やっぱり。

そしてはじまったおっぱいマッサージは、想像を絶する痛みだった。


「痛い痛い痛いってばーーーー!!!」


「少し痛いですよ、と言いました」


「少しじゃないってばーーーー!!!」


カチコチにかたまったおっぱいを押されるこの苦しみ。
自分でも張りすぎてるなって時は、たまに絞るけれど、痛ければ加減してしまう。
しかし、他人の手って容赦ないのね。