「なんだろ、これ。このまんま二重になるのかなぁ」


「そうなんじゃないか!?だって、俺もおまえも二重だし」


私はゼンさんみたいなくっきり目力二重じゃないけどね。薄めの奥二重だけどね。

ゼンさんはすっかりその気だ。


「大変だ……ただでさえ可愛いみなみが、二重になったら可愛すぎてしまうだろ!?」


「いやいや、まだお鼻はぺちゃんこよ?ブタさんみたいよ?」


「とんでもない美人になってしまったらどうしよう!やっぱり早いうちから女子校に通わせて、男から遠ざけた方がいいんじゃないか?」


ダメだ。みなみのこととなると、期待がトップギアのゼンさん。

立派なモンスターパパになりそうで怖いよ。


「よし、今日はみなみの二重記念日だ!」


ゼンさんがわけのわからない記念日を作り、張りきりだした。