「普段なら『落ち着かない』って感じだけど、これならこっちが騒がしくても文句でないだろ」


ゼンさんはみなみを膝にのせ、身体に寄りかからせると、片手でグランドメニューを開く。

確かに。

色んな人が来るファミレスだもんね。
いいのか、赤ちゃんがいても。

まだ涙の後で熱い目をしょぼつかせながら、私も食べたいものを選ぶ。


結局、ファミレスで夕食を摂る間、みなみは多少グズったけれど、目立った騒ぎにはならずに済んだ。

万が一の授乳ケープも使わずに済み、私たちは並んで帰宅。

みなみはようやくお腹が空いた様子で、家に着くなりおっぱいをたくさん飲んで寝てしまった。

あ、お風呂入れてない……。
起こそうかな。

明日にしちゃおうかな。

私が迷っていると、横からゼンさんが言った。


「今日はもう寝かせてやれよ」