それからもはしゃいだ。
一緒に焼きそばを食べ、「チャレンジしようか?」と誘われて、宙返りしないジェットコースターにも乗った。
そして、お化け屋敷も。
「莉子、怖がり過ぎだよ」
「だって、昔から暗いの嫌いなんだもん」
そう口にしながら、ふと思い出したのは……。
小学一年生の頃、夕方響ちゃんの部屋で遊んでいると、突然雲行きが怪しくなって……激しい雷雨に襲われたときのことだ。
真っ暗になった空と、ドンドン大きくなる雷鳴や激しい稲光に震えていると、突然部屋の電気が消えた。
「響ちゃん、響ちゃん……」
響ちゃんは隣にいるというのに必死にしがみついて、恐怖をこらえる。
「莉子、大丈夫だよ。俺が守ってやる」