フェイスブラインドの告知を受けて、私はすべてを失ったと絶望した。

だけど……そうではなかった。


顔はわからなくなってしまったけど、今まで気がつかなかった愛に触れることができた。


父や母、新山のおばさん。
そして、千春、芽衣、クラスメイト。

そして……新山響。


皆に守られながら、きっと強く生きていける。



これから毎日、響ちゃんに聞こう。


「顔がわからなくても、あなたを好きでもいいですか?」と。




【END】