それから数日。
学校へ行くことの緊張も随分拭われてきた。

もちろん、哲哉先輩、芽衣や千春、そして先生やクラスメイトの協力のおかげだ。


自然と笑えるようになってきた私は、父や母とも会話が増えてきた。


私の人生、捨てたもんじゃない。

フェイスブラインドだと告知されたときは、もう未来なんてないんだと絶望したけど、辛いこともたくさんあるけど……もう、死にたいなんて思わない。


だけど、いつまで哲哉先輩との付き合いが続けられるだろうかと、心のどこかで考えていた。


先輩は『ずっと』と言ってくれる。
遠い未来の私との結婚まで考えていてくれる。

だけど……大好きな人を不幸にしたくない。