「それで、どうするつもりよ?」
「う、うん……」
こういう時は、三人の中では千春一番積極的だ。
「平松先輩にコクられるなんて、みんなからの嫉妬がすごいわよ」
芽衣が恐ろしいことを言い出す。
「そんなこと言ったって……」
あっちから言ってきたのに、嫉妬と言われても困る。
「まして、フッたりしたら、大騒ぎね」
「千春、面白がってない?」
「えへへ」
まったく、他人事だと思って……。
「でもさ……」
ストロベリームースを机に置いた千春が再び口を開いた。
「いい機会じゃないかな?」
「機会?」
「うん。響先輩が和代先輩と別れないなら、忘れるしかないじゃん。
平松先輩と付き合えば、莉子だって吹っ切れるかもよ」