「莉子、お父さんにできることはなんでも言いなさい。ずっと莉子を守るから」
「……ありがとう」
ずっと……。
きっとそういうことなのだ。
私はもう、学校にだって行けない。
夢だった看護師なんて、絶対に無理。
それに……きっと結婚だって、できない。
旦那様の顔も、子供の顔もわからないのだから。
父と母に守られてしか、生きていけない。
もう、全部全部、諦めるしか、ない!
会話は弾まなかった。
ただ、重い空気だけが流れていた。
父と母は、私を守らなくてはという気持ちでいっぱいで、だけど、どうしていいのかもわからないのだ。
父と母の気持ちはうれしかったけど、怒りが沸々と湧いてきた。
大変なのは、私。
辛いのも、私。
困ったような顔をして、私のために頑張ってるなんて言わないで!