……別にいいけどさ、どっちか1人ぐらい「そうだね」とか軽ーく相づち打ってくれたっていいのにね。


それにしても、まさかこんな良い点数取れるとは思わなかった。
まさしく先輩のおかげだ。
また、お礼にお菓子でも作って渡そうかな。


そういえば、もう先輩と一緒に勉強することもないんだよね……。寂しいな……。


次のテストも、なんてさすがに図々しいよね。付き合ってるわけじゃないんだし。


「なぁ、かえで!次のテストは俺が教えてやるから、一緒に勉強しようぜ!」


「何で西崎としなきゃなんないのよ。第一同じぐらい頭悪いくせに」


何故か楽しそうに言うにしざに、私はハッキリとお断りする。
西崎はがっくしとその場で項垂れてしまい、それをよしよしと慰める菜々。


そんなふたりの様子を横目で眺めて笑いながら、私は柊先輩に何をあげようかなと考える。


この前はクッキーにしたから、今度はカップケーキとかにしてみようかな。あんまり料理は得意なわけじゃないし、こういうのってやっぱり気持ちが大事だもんね。


恋をすると女の子は変わるなんて言うけど、本当にその通りだと思う。
料理なんて女子力の高いこと、前の私ならやろうともしなかったのに、今は先輩の為に頑張っちゃってるんだもんな。


でも、そんな今の自分が結構好きだったりするんだよね。


よーし!今日学校が終わったらさっそく材料を買って作ろーっと!