私は視線を空から町並みにうつす。
「まだ……私もよくわからなくて、説明できないんだ」
何が原因で、どうして離れていくのか。
会長にさえ連絡を返さないのはどうしてか。
昨日から繰り返してる疑問を、再び頭の中に廻らせていたら。
「……それ、先輩が消えるとかいう話と関係する?」
そんな風に聞かれて、言葉に詰まる。
ないとは言い切れない。
水樹先輩にも何かに対する強い想いがあるなら、もしかしたら関係するのかもしれないんだ。
それに、きっかけなら十分あることに気付く。
先輩は言っていた。
子猫たちが死んだから、と。
それが原因?
……だとしたら、どうして私に嫌いになれなんて言ったんだろう?
というか。
「藍君、私の話しを信じてくれるの?」