「真奈ちゃんに見合う自分になろうって。変わろうって決めた」
それから、会長は必死にダイエットに励んだという。
すると、次第にいじめも減っていき、中学に入学するとモテ期に突入。
「あ! でも、俺はその頃も真奈ちゃん一筋だったから浮気はしてないよ」
安心してねとウインクされる私。
「というか、浮気も何も、そもそもが付き合ってないじゃ──」
「それでだ!」
あ。無理矢理スルーした。
「俺の愛が君を呼び寄せたのか、学園に入学して1年後! 真奈ちゃんが入学してきた! これを運命と言わずしてなんと言う!」
「偶然?」
つい突っ込んだけど、会長は聞いていない。
「だけど、運命だと押し付けるのもよくないだろ? だから、俺たちの出会いは俺の胸に秘めておこうと決めたんだ」
そう言うと、何か思い出したのか、眉根を寄せた会長。