水樹先輩の事は信じたい。

でも、今日は子猫たちの事があって、そのあとに拒絶されて。

ショックが大きすぎるせいか、心が目隠しされてるみたいに、水樹先輩のことがわからなくなってる。

自分の心をしっかりと立たせようと努力するのが精一杯だ。


私にも会長のような強さがあったら。

願って、視線を上げた時。


「でも、好きなんだ?」

「えっ」

「水樹のこと、そんなに悩むくらいに好きなんだよね」


急に気持ちを言い当てられて、私は動揺して口をパクパク動かしてしまう。

そんな私の姿に、会長は小さく吹き出して「隠せてないぞー」と笑った。


「……そんなに、わかりやすいですか?」


観念して肯定すると、会長が瞳を細める。