苦くて美味しくないはずなのに、美味しそうに食べてくれた。 「……ありがとう、ございます。先輩」 その優しさに、私の中にくすぶってたモヤモヤしたものが少し晴れるのを感じた。 例え水樹先輩が何かを隠していても。 彼にしかわからないものがあるとしても。 それを教えてもらえなくても。 私は…… 少し意地悪だけど優しくて 春の陽射しのように柔らかく微笑む 水樹先輩が大好きだ。