今の私は何かあるのだと確信して聞いているわけじゃない。

でも、水樹先輩の様子に時々違和感を覚えていたから、何かある気がして。

だから、知りたくて自然と出た言葉。


水樹先輩も……そうだった?

私に何か違和感を感じていたから、聞いてきたのだろうか。


体育館裏に入ると、水樹先輩は短いコンクリートの階段に腰を下ろして、私を見ないまま唇を動かす。


「どうしてそう思うの?」

「え……あの……時々、水樹先輩の言葉を不思議に思う時があるというか……」


普段からマイペースなところがあるし、たまに噛み合わない会話が出る人だから、いつも通りと言われればそれまでなんだけど。

それでも、それではないものを感じているから。

それと……

もうひとつ、気になっていた事。