それから1時間もしない時刻、生徒会室では。


「バイト代も入ったし、明日はバーベキューで英気を養おう」


会長がバーベキューの話を持ち出していた。

藍君が面倒そうに眉を僅かに寄せる。


「何でバーベキューなんスか」

「夏といえばバーベキューだろう! 肉で元気モリモリだ」

「いいですねー! 僕もモリモリしたいですっ。何せ、来週の月曜からは魔の宿題ウィークだし……」


赤名君の未来は明るいものに変わったけど、バーベキューに行くのは変わらないんだなぁ。

って、そうか。

来週から生徒会もお休みになるんだ。

赤名君が机に伏したのを見て、藍君が頬杖をつきながら話しかける。


「お前まだ終わってないの?」

「やってたんだけど、ペース配分間違えてたんだよー」

「ふーん。望月は?」


矛先がこちらにやってきて。